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お仕事でピアノを使われる方向け


指導者にもおすすめのピアノ試験「米国ギルド・ピアノ検定試験」

The piano guild audition
出典:www.pianoguildjapan.com

生徒だけでなく指導者にもフィードバックがあり、よりよいピアノ教育に役立つアドバイスがもらえる「米国ギルド・ピアノ検定試験」について紹介します。

 

ピアノ指導者のための世界最大のNPO団体American College of Musicians、通称A.C.M.が85年以上にわたり開催しています。

課題曲をマスターするのではなく、マスター(審査員)に子どもたちの日々の演奏を聴いてもらうという目的をもち、絶対評価で行われる数少ないピアノ試験です。

 

主な特徴は次の3点です。

  • 課題曲・演奏曲の指定なし
  • 演奏時間の制限なし
  • 詳細なレポートカード

このギルド検定試験は曲を指定せず、参加者に順位もつけません。

ACMが独自に策定した52のチェック項目にもとづき、ピアノ試験の合否を判定します。

審査員は演奏を一対一の環境で最初から最後まで聴き、優れている部分やこれから鍛えれば強みに変わる部分を的確に評価し、アドバイスします。

 


レポートカード見本

チェック項目の評価やアドバイス、コメント(総合評価)をまとめたものがレポートカードです。

ACMは「参加者のレポートカードは指導者の通知表」とも考えています。

必ずレポートカードの内容を今後のレッスンに活かすよう指導者に呼びかけることで、指導者がレッスン内容を客観的に振り返る「きっかけ」にもなります。

 

審査員からの手書きのコメント付きレポートカードは、ACMと8万人のピアノ指導者をつなぐ重要な架け橋です。

長年にわたって、ギルド試験がアメリカのピアノ指導者から支持され続けている要因の1つといえるでしょう。

 

レポートカードは後日、ACM公認指導者経由で参加者全員へ渡されます。

参加者にはレポートカードのほかに、参加賞としてピンバッジと修了書が全員に贈られ、日本支部では参加回数に応じてメダルやトロフィーなども用意されています。

 

 

ピアノ教育に携わるみなさんが日々、目的をもってピアノレッスンに励めるお手伝いになれることを第一に考え活動してきたACM。

ACMを通して、アメリカの「個を認める教育」、そして「ギルド試験が指導者に与えるレッスンのヒント」にぜひ触れてみてください。

 

また、NARI音楽教室の講師・山内なりこはACM公認指導者です。

毎年、生徒の一部はギルド試験に参加しています。

ふだんの活動や試験の様子など、気になる点がありましたらお気軽にお問い合わせください。